一日葬の流れや費用・メリット&デメリット
一日葬とは?
一日葬とは、文字通り「一日だけで済ませる葬儀」のこと。一般的な葬儀では通夜と告別式を二日間にわたって行います。一方、一日葬は通夜を行わず、告別式と火葬を一日で行うスタイルのお葬式です。
現代では葬儀の形もさまざま。家族葬のような少人数で行うものや、直葬(火葬式)という通夜・告別式を行わないものを選ぶ人も増えてきています。その中でも、一日葬は「直葬は儀式を簡易的にしすぎている気がして選びづらい」といった方に選ばれています。
その他、遠方から親戚を呼ぶために一日しか日が取れない、費用を抑えたお葬式をしたいといった理由で一日葬を選ぶ人も多いです。
一日葬の流れ
一日葬の流れは、冒頭でご説明したとおり、一般的なお葬式から通夜を抜いたもの。以下のような流れとなります。
ご臨終→搬送・安置→納棺→告別式→出棺→火葬→繰り上げ初七日法要→精進落とし(お斎(とき))など会食
通夜・告別式スタイルの葬儀と異なり、一日葬では会食の席を設けず、軽食で済ますことも多いです。
一日葬のお布施
一日葬であっても、告別式を執り行うため、お布施は必要となります。日本消費者協会が調査している「葬儀にかかる費用」によると、寺院への費用(布施)の全国平均は47.3万円。(2017年)
これは一般的な通夜・告別式スタイルの金額です。また、布施の金額は戒名のランクによっても変動するものです。平均金額を頭に入れた上で、お寺側に相談をしてみましょう。
葬儀会社にも同時に尋ねることで、適正価格から大幅にずれていないかを確認することもできますね。
一日葬の香典・返礼品
近年では一般的な葬儀であっても香典を辞退するケースもみられるようになりました。一日葬でもその流れは同様。香典や供花を辞退するケースも多いです。
ただし、辞退をする場合であっても、参列のお礼を伝えるため、返礼品の用意をしておくとよいでしょう。香典返しよりも肩ひじをはらないもので十分です。
葬儀会社経由で用意できるものもあるため、一度相談をしてみてもよいでしょう。
一日葬のメリット・デメリット
一日葬のメリット・デメリットは以下の通りです。
<一日葬のメリット>
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葬儀費用負担の軽減
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精神的・肉体的負担の軽減
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返礼品、飲食接待費用の軽減
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参列者への宿泊施設の手配の負担が軽減
負担面の軽減が主なメリットとなります。金銭面はもちろん、二日にわたり参列者への対応をしたり、葬儀会社・お寺との打ち合わせを重ねたりせずに済むことは、大きなメリットといえるのではないでしょうか。
<一日葬のデメリット>
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近隣住民、職場関係者など、一般弔問客を招きづらい
通夜・告別式であれば、近親者・親族以外の一般会葬者は通夜のみに参列することが多いです。そのため、告別式しか行わない一日葬では、一般会葬者を招きづらくなることも。
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お寺側との調整が必要
お寺によっては、通夜を簡略化することを快く思わないケースも。菩提寺がない場合は一日葬に対応してくれるお坊さんを葬儀社に手配してもらうことも可能です。
しかし、菩提寺が決まっている場合は、必ずお寺側に「一日葬をやりたいと考えている」ことを事前にお知らせしましょう。場合によっては一日葬を選べないこともありますよ。
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葬祭場費用が二日分必要となるケースも
通夜を執り行わないからといっても、告別式の用意のために前夜から葬祭場を借りなければならないケースは多いです。葬儀場によっては式場の使用量が二日分必要となることもあるため、事前に確認しておくことが必要でしょう。
わからないことはお気軽に葬儀社へ相談を
葬儀を執り行う側に立つ機会は、何度もあるものではありません。相場や地域特有の風習など、わからないことは都度出てくるものです。
不明点が出てきた際は、お気軽に葬儀社に確認、相談をしましょう。見積もり時に出てくる疑問点などもきちんと事前に解消しておくことで、納得のできる一日葬を執り行えるのではないでしょうか。